マイナー秋田弁講座

1時限目  「ねねね」


地元の住民以外知る由も無いレアな方言を紹介する、「マイナー秋田弁講座」の時間がやってまいりました。

第1回目の今日は、「同じ文字を3つ連続するだけで意味が通じるとかありえない!」と、各地の猛者を屠ってきた伝説の秋田弁「ねねね」です。

もうね、標準語圏とかそういうの無視して、秋田県人ですら通じるかも分からないです。最近では、秋田のゆとりですら、「チョーなんとかかんとか。マジやばくね?」とか平気で言ってるわけですよ。同世代の女子が自分のことを「オラ」とか言っていたFAT−Aさんにとっては、思わずドデカミンを吹いてしまうほどの笑撃です。でき婚したスイーツ(笑)どもの教育方針は「子どもが訛ってたら恥ずかしいから標準語で」というのが多いとかなんとか。「地元にきたら迷わず方言」というワタクシの価値観が根底から覆らざるを得ないのが、現在の田舎の惨状です。

こうなったら、せめてネットの世界で方言を広め、その存在を語り継いでいくしかありません!



えーと、本題の「ねねね」ですが、結論から言うと、have to sleep のことです。直訳すると「寝なければいけない。」となります。

詳しい内訳を見てみましょう。

まず、一つ目の「ね」は「寝る」のねです。これは結構簡単に想像ができますよね?ね?

そして、のこり2つの「ね」。これが正直ややこしいので、耳の穴かっぽじってよく聞くように。
秋田弁で、しなければいけない・しなきゃならないという表現は、「ほにゃらら しねね」となります。この ほにゃらら の部分には動詞が入ります。例として「帰らねね(帰らなければいけない)」とか、「行かねね(行かなければいけない)」とかというふうになります。ここまではいいですね?
更に、「しねね」の「し」は「する(英語で言えばdo)」にあたります。このことからも、ほにゃらら の部分には動詞が入ることの根拠にもなります。
さて、ここからが一番の難関です。動詞には変換活用というのが存在することは学校で習っているはずなので(知らないやつはぐぐれ!)省略しますが、上記の2例からも分かるように、「動詞 + しねね」を接続する場合、大体の動詞の接続部分は「あ行」で変換されます。
ここで孔明の罠発動!!ボクの脳内で知ってる限りの動詞を「しねね」に再接続してみましたが、どうも「寝る」という単語だけが、あ行変換されてないのです。法則に従えば、「寝らねね」となるはずですが、これはどういうことでしょうか?日本語には時に例外というものがちょくちょく出てきますが、なんと「ねねね」もこの例外に当てはまっていたのです!!これが、分からないものを更に分かりにくくする所以かもしれません。

活用の用途としては、次の日の朝が早いのに長電話に付き合わされたときなどでしょうか。「わり、明日の朝早いから、そろそろねねね。」などと言えば、良識ある人ならすぐに空気を読んで別れの言葉へとシフトしていくはずです。「そんなの関係ねぇ」的な発言をして、延々と自分語りをしちゃうような輩はDQN or スイーツ認定しても差し支えありません。あと、イントネーションは3つの「ね」が全て同一です。変に高低をつけないようにしましょう。





さて、思ったより解説が淡白になった感が否めない当講座ですが、如何でしたでしょうか?僕の少ない語彙ではこれが精一杯ですが、なんとか伝わってくれればよいなと思います。
次回は、あの有名ブランド「フェラガモ」に隠された、秋田県人的セクハラ方法を紹介します。お楽しみに!

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